和楽器の買取を行っております！

いわの美術横浜店では和楽器の買取も致します。

今回は三味線、琴、尺八について、査定のポイントなどを書いてみます。

～和楽器の買取～三味線～

三味線の起源については諸説ありますが、中国の三弦（サンチェン）に由来する楽器であり16世紀後半に琉球を経由して大阪に伝来し日本独自の改良を加えたものと言われています。

三味線は太棹、中棹、細棹に大別できます。

太棹は津軽三味線、義太夫三味線など、なかでも現在最も人気のある三味線は津軽三味線です。

中棹は民謡三味線、地唄三味線など。細棹は長唄三味線といって多くは三味線入門用として使用されます。

棹の材質は紅木、紫檀、花梨などがあり、花梨材はお稽古用として使用されることが多く、最も高級なのが紅木材です。又、模様（トチ）が棹全体に多く出ているものほど高級になります。紅木三味線の中で更に高級なものを金細といいまして棹の継ぎ目にホゾを加工して、ホゾ穴に金を埋め込んであります。金細二本溝と呼ばれる加工のものが最も高級品となります。

胴については丸打胴と綾杉胴があり、高級な三味線は胴の内側がギザギザになっている綾杉彫で、更に綾杉彫を二重にした子持ち綾杉彫というものもあります。音色の良さが違います。

その他にお買取の際には、天神（三味線の頭部）の欠け、カンベリ（棹の表面の磨減り）、木部のひび割れが無いことも、音の響きに関わるので重要になります。

更に、糸巻きが象牙糸巻きであることや付属品の材質などもお買取の査定において重要なポイントになります。

～和楽器の買取～琴～

日本で一般的に琴（コト）と呼ばれる楽器には、琴（キン）と筝（ソウ）があります。現在ではおもに筝をさします。筝は「柱（ジ）」と呼ばれる可動式の支柱によって音程を調節しますが、琴は弦を指で押さえる場所で音程をきめます。

「筝」という漢字が常用漢字に含まれてなかった（現在はあり）こともあり、現在でも「琴」と表記し使われることが多いようです。

琴（筝）の買取については演奏会用の17弦琴が高価買取を望めます。

演奏会用の琴（筝）は綾杉彫という彫が内部に施されており、裏穴から確認することができます。音の反響を複雑にするために彫もより複雑なほど高価で、麻型彫というものもあります。次いで子持ち綾杉彫、綾杉彫、すだれ彫と続きます。すだれ彫はお稽古用に多く、お買取りとしましては困難になります。木目についても複雑な木目であるほど高級品とされています。

琴（筝）の造りには「くり甲」と「並甲」という2種類があり、琴（筝）を横から見ると裏板が見えない作りが「くり甲」で裏板と甲の貼合せ面が見えてしまっているものが「並甲」となります。演奏会用が「くり甲」で「並甲」はお稽古用として用いられます。

又、高級な琴（筝）には竜舌に象牙や紅木材、金蒔絵などが施されており、象牙琴柱や象牙猫足なども高価買取のポイントとなります。

～和楽器の買取～尺八～

尺八は唐から日本に伝来したものがはじまりとされ、江戸時代には普化宗の虚無層が行脚の際に吹く法器として定められ、虚無僧が用いる以外は禁じられたといいます。明治になって普化宗の廃止により一般に誰でも楽器として使用できるようになりました。

尺八の竹は「真竹」という種類で、全体で7節分が標準です。根や節の間隔によって作れる長さも変わります。

管の内部には、漆その他を混ぜた「地（じ）」と呼ばれるものが塗ってありますが、現在の尺八はこれが主流になっています。内部の歌口部分から管尻までは広かったり狭かったりで、それにより音量、音色が違ってきます。

内部に塗りのないものは「地無し尺八」といい古管になります。

尺八の二大流派として都山流と琴古流がありますが、こちらは歌口部分の形で判別することができます

尺八の買取の際には製作者と製管師の名前が重要になりますが、尺八には製管師の焼印が押されていますのでまずはそちらを確認いたします。

又、中継ぎに使用されている金属類や、歌口に使用されている材質が象牙か水牛の角かなどが買取のポイントになります。

楽器としての性能の評価と工芸美術品としての価値のどちらもが査定の基準となります。

又、ひび割れの激しいものはお買取りが困難になってしまいますので保管の際は特に注意が必要です。

いわの美術横浜店では、三味線、琴、尺八、琵琶、和太鼓など和楽器の買取をしています。

雅楽、能楽、歌舞伎、神事に使用される楽器についてもお買取りの対象になりますので、売却をお考えでしたら是非、買取実績のあるいわの美術までお問合せ下さい。