オールド・パーはイギリスの酒造メーカーであるディアジオ社の子会社であるマクドナルド・グリンリースが製造するスコッチ・ウイスキーです。
オールド・パーという名称の由来は150歳以上生きたと言われているイギリスの農夫トーマス・パーにちなんでつけられたものです。
ラベルにはもちろんトーマス・パーの肖像画が描かれており、この肖像画を手掛けたのはバロック期に活躍した画家ピーテル・パウル・ルーベンスによってデザインされたものでした。
オールド・パーのキーモルトはスペイサイドのクラガンモア蒸留所の原酒で、フルーツのような甘い香りとまろやかな口当たりが特徴です。
日本では、1873年に岩倉具視の欧米使節団が持ち帰ったウイスキーとして知られ、日本で初めて紹介されました。
また、明治天皇に献上されており、吉田茂や田中角栄など歴代の内閣総理大臣が愛飲したことでも知られています。
オールド・パーのボトルは独特の四角のボトルといった特徴を持ち、ボトルの表面には17世紀の陶製ボトルをイメージしたクラックル・パターンというひび割れ模様がデザインされています。
また、ボトルが簡単に倒れないように斜めに立つユニークな仕組みになっており、日本を代表するサントリーのウィスキーオールドはオールド・パーのボトルデザインを参考にしたといわれています。
この他にも海外でも人気が高かった事から空のボトルにまったく違う酒を入れて出回るという事も多く、それを防ぐために注ぎ口の根元にプラスチックの玉を取り付け、中からウイスキーが出てきても外から入れられない構造を採り入れていました。
ただし、正規輸入品では玉を入れないボトルが採用されていたようで、本物であっても2種類のボトルが流通していました。