ザ・グレンリベットはスコットランドで造られているスコッチウィスキーの銘柄で、蒸留所の名前でもあります。
スコットランドのスペサイドにあるリベット谷に蒸留所を構え、創業から今日までシングルモルトウィスキーを造り続けています。
ザ・グレンリベットではスコッチウィスキーの特徴でもあるピート(泥炭)を使っておらず、大麦の味わいを大切にしたスコッチウィスキーです。
ザ・グレンリベットの原料にはスコットランド産の最高品質の二条大麦のみを使用しています。
更に春に蒔かれるスプリング・バーレーを使用するというこだわりも見せています。
熟成には様々なオーク樽が使用されており、その1/3をシェリー樽、もう1/3をバーボン樽、残りをプレーンカスクで行っています。
また、フランスのリムーザン・オーク樽も使用しており、エレガントで繊細な味わいを見せています。
ザ・グレンリベットはスコットランド初の政府公認蒸留所としても知られていますが、はじめは密造ウィスキーの蒸留所でした。
ザ・グレンリベットが設立された当時、スコットランドではお酒に重い税金が課せられていました。
そのため、密造業者によって違法にお酒の蒸留が行われるようになりました。
ザ・グレンリベットもリベット谷という密造には好条件の場所であったため、創業者のジョージ・スミスは密造でありながらも懸命にスコッチ造りに励んでいました。
そんな中、スコットランドを公式訪問したキングジョージ4世がザ・グレンリベットのウィスキーを所望した事をきっかけにジョージ・スミスはビジネスチャンスをつかみます。
ジョージ・スミスは施行された物品税法にしたがって、ライセンスを取得し、政府公認第1号の蒸溜所となり、堂々と商売を行うようになります。
しかし、密造を行っていた同業者からは反感を買い、命を狙われるようになりますが全てを撃退しています。
こうしてザ・グレンリベットのレベルの高さはイギリス中に知れ渡り、その名声にあやかろうとザ・グレンリベットの偽物が横行するようになります。
この問題を解決するためにジョージ・スミスは裁判において、ザ・グレンリベットの高い品質を公認させ、ジョージ・スミスのグレンリベットだけが、定冠詞「THE」をつけて、ザ・グレンリベットと名乗る事を許され、現在に至ります。
ちなみにこの判定が出るまではザ・グレンリベットではなく、グレンリベットという名称でした
また、1933年に禁酒法が解禁したアメリカでは1950年までスコッチのシングルモルトの売り上げ全体の半分を占めており、世界的にも評価されたスコッチウィスキーとして現在も多くの人々を満足させています。