グラン・エシェゾーとは特定のワインのドメーヌやシャトーを差す言葉ではなく、フランスのブルゴーニュ地方コード・ド・ニュイ地区にあるワイン産地で造られるブルゴーニュワインの事です。
このワインの産地の中にはいくつかの村があり、グラン・クリュ(特級畑)と呼ばれる品質の高いブドウが栽培されています。
グラン・エシェゾーはその村の一つであるフラジェ・エシェゾー村にあるグラン・クリュで作られたブドウを使ってワインを造っているため、グラン・エシェゾーと呼ばれています。
また、隣接する畑にエシェゾーという別のグラン・クリュが存在しており、この二つの畑は名称は似ていますが別物として扱われています。
現在はエシェゾーの方が畑の面積が大きいのですが、当初はエシェゾーよりも畑の面積が大きかった事からグラン・エシェゾーと名付けられたそうです。
ちなみにエシェゾーとは「集落」を意味するラテン語が由来となっています。
グラン・エシェゾーはフラジェ・エシェゾー村にあるグラン・クリュですが、AOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)というフランス政府が品質を保証する制度の中ではヴォーヌ・ロマネ村に属します。
これはグラン・エシェゾーを造る生産者のほとんどがヴォーヌ・ロマネ村の生産者という事や、商買的・世界的にも有名なヴォーヌ・ロマネ村の方が優位に動くという事が理由となっています。
このグラン・エシェゾーの畑は約9haありますが、約1/3がロマネ・コンティで有名なDRC社(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社)が所有しており、グラン・エシェゾーという名のワインがDRC社のワインと勘違いしている人も多いワインです。
