江戸時代中期～後期に活躍した日本の装剣金工一派です。
柳川派は、刀装具の彫金の世界において極めて重要な位置を占めている横谷派の門下であった柳川直政が起した金工一派です。
そのため、横谷式の赤銅魚子地に高彫り色絵を施すという作風を最も得意としています。
柳川派の祖である柳川直政は横谷宗珉門下の逸材として名が高く、確かな技量を持つ人物でした。
独立して柳川派を起こしますが、子に恵まれず、門下を育てる事に力を注ぎました。
その結果、2代目を継承する「直光」や、3代目を継承する「直春」など数々の優秀な金工を輩出しており、柳川派は江戸時代末期まで繁栄し続けました。
ちなみに歴代の当主は柳川直政の「直」の一字を継承し、「光」「春」「連」などを工銘としており、4代まで続きました。
そんな柳川家本家は代々江戸のお玉が池に住み、門下達もそれぞれその周辺に居を構えていたそうで、2代・直光門人の菊岡光行、3代・直春門人の河野春明、孫弟子にあたる石黒政常、田中清寿は、柳川派の優秀な名工として特に有名な存在として語り継がれています。
