柳宗悦の作品を買取ります
柳宗悦は民藝運動創始者、宗教哲学者、美術評論家。
1889年3月21日、海軍少将の三男として、東京都で生まれる。旧制学習院高等科を経て、東京帝国大学哲学科に入学、1913年に同大を卒業。
1916年に朝鮮へ旅行。そこで朝鮮の民芸に関心を持つ。彼は、それまで誰も美的価値を見いだしていなかった民衆の日常品、無名の職人が作る仏像や陶磁器などの工芸品に魅了すべき美の姿があることを発見し、1924年に李朝時代のこうした工芸品を陳列した朝鮮民族美術館を創設した。
民衆の暮らしの中から生まれた民芸品の美しさ、その価値を人々に紹介するため、1925年に「民藝」という言葉を生みだす。1928年、民藝の理論づけとして「工藝の道」を刊行。続いて31年に雑誌「工藝」を創刊。この雑誌は「暮らしの美」を啓発する民藝運動の機関誌として重要な役割を果たす。34年、「日本民藝協会」が発足し、36年には東京に日本民藝館が設立され、初代館長を務めた。
また沖縄、東北地方、アイヌ、台湾などの工芸の紹介にも尽力し、晩年には民藝美の本質を仏教思想で説いた「仏教美学」を提唱した。
1961年5月3日、逝去。享年72歳。美の本性に触れるには「直観」の力が不可欠と説き、「美とは何か」「美はどこから生まれてくるのか」を生涯にわたって問い続けた一生だった。