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児玉果亭

児玉果亭
児玉果亭(1841~1913)
長野県出身の明治時代に活躍した日本画家です。
本名は道弘といい、別号に玄山、果亭、竹僊などがあります。
温泉宿に商いする雑貨商で信州渋温泉で生まれ育ち郷土愛の強い画家として知られています。

幼い頃から神童と呼ばれるほど、そろばんを得意とし、絵や書を好み、人から貰い受けた南画家日根對山の画帖を宝物のように大切にして常日頃模写に励んでおり、15歳になると佐久間雲窓に就いて本格的に画技を学ぶようになりました。

京都に出てからは田能村直入に南画の指導を受け、南画の山水図などを得意とし、内国絵画共進会などで活躍するようになり、後進の指導にも尽力し、門下には菊池契月、丸山晩霞、小阪芝田町田曲江など後の日本画壇の代表者らを輩出しています。

果亭は音楽を好み友人の長井雲坪より月琴を手に入れ酒宴などでその腕前を披露していましたが、日清戦争が開戦すると戦地の兵士を思い娯楽の楽器を封じたそうです。
また、小林一茶を慕っており、俳句もよくしたそうです。俳号は花庭といいました。

児玉果亭年表

1841年 長野県に生まれる
1847年 中村塾に通う
1849年 佐久間象山に書を褒められる
1856年 佐久間雲窓に就いて画を学ぶ
1859年 興隆寺住職畔上楳仙から漢学・経学・禅を学ぶ
1861年 結婚する
1864年 長女を授かる
1866年 関東・東北を漫遊する
1875年 玄峰院にて画の制作。古人の名蹟を研究し過ごす
1876年 京都に出て田能村直入に入門。前田半田の指導を受ける
1878年 長野市展覧会場で明治天皇に天覧される
1879年 画室竹仙山房を建築する
1882年 第一回内国絵画共進会出品 褒状
1884年 第二回巴里府日本美術縦覧会 出品
1886年 第一回東洋絵画共進会出品 銀牌
1906年 師・田能村直入が渋温泉の果亭を訪問
1913年 小田原で胆石症のため74歳で死去

児玉果亭代表作

『葡萄に栗鼠図』
『宜煙宜雨図』
『芭蕉之図』
『維摩居士』

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