広島県出身の日本画家で、日本芸術院会員として活躍し、京都市立美術工芸学校教諭を9年間つとめ、私塾・衣笠会を主宰するなど後進の育成につとめた事で知られています。
四条派の写生に院体風を取り入れた重厚な装飾性の強い花鳥画を得意としており、現在でも高い人気を誇っている日本画家の一人として挙げる事ができます。
ちなみに金島桂華という名は号で、本名は政太といいます。
はじめは大阪で西家桂州、平井直水に師事し、巽画会に出品を重ねていた金島桂華ですが、竹内栖鳳の画塾・竹杖会に入門すると帝展、文展、日展など官展を活躍の場としました。
金島桂華の作品は徹底した写生に基づいて描かれており、緻密な自然観察をもとに、四季の彩りを捉えているのも特徴で、これは鎌倉・円覚寺と京都・妙心寺で禅の修行を行った事も大きく関係しています。
日本の花鳥画を芸術の域まで高めようと奮闘した金島桂華は、日本における花鳥画の第一人者として長い期間活躍し、制作活動と同時に研究も続けていました。
また、書家としての一面も持っており、作品にその片鱗を見る事ができるものもあります。
文部大臣賞、日本芸術院賞を受賞するなど日本画家としてその名を刻んだ金島桂華の作品は現在も多くの人々から愛される作品として、中古市場でも高い人気を誇っています。