江戸初期の浮世絵師。
影花堂、百寿、仙花堂と号す。
江戸通油町(現・東日本橋)の地主であったが、画業のかたわら、神田にて古書店を開業している。
奥村利信とほぼ同じ享保-宝暦前期(1716年-1756年)の頃、鳥居派、特に鳥居清信風の漆絵による役者絵を描いた。
浮絵などの一般絵のほか、『絵本江戸土産』などの絵本の分野にも活躍した。
やがて、西川祐信や奥村政信風の
漆絵美人画、浮絵、花鳥画、歴史画、風景画などの紅摺絵を手がけ、さらに赤本、黒本も描いた。
浮絵に関しては奥村政信の手法をいち早く真似し、奥村屋以外の版元から出している。
細判を3枚横に連ねた形式の『三幅対も』や、墨の地に白抜きの石摺絵(いしずりえ)など新機軸の版画を考案したともいう。