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住吉如慶

住吉如慶
住吉如慶(1599~1670)
江戸時代前期の大和絵の絵師。
江戸幕府の御用絵師を務めた住吉派の祖。泉州堺出身。
幼名は千夜叉丸、長十郎(長重麿)。名は広通、広道、或いは忠俊。通称は内記。旧姓は土佐。

土佐光則に学び、土佐光陳(みつひさ)と称した。光則が上洛するのに先んじて、光陳は京都に出ていて、内記と改称。
1625年南海坊天海の推挙で、「東照宮縁起絵巻」を制作するため、名目上光則の弟分として関東に下る。如慶は、日光・和歌山・岡山・川越喜多院の各東照宮に奉納された都合4点の「東照宮縁起絵巻」を制作しており(うち和歌山・岡山が現存)、こうした画事を通じて幕府との関係が深まり、後の御用絵師登用に繋がったと見られる。
1661年妙法院門跡尭然法親王のもとで剃髪、如慶と号し、法橋さらに法眼に叙せられる。
翌年、後西天皇の勅命により土佐を改め住吉と改め、住吉家を立てることになった。これは、摂州住吉絵所が鎌倉時代中期の住吉慶恩(慶忍)一代で絶えたのを、かねてより後水尾天皇が遺憾としており、この意を受けた後西天皇が如慶をその人に当てた事による。このため如慶は、住吉家中興の祖とよばれる。同年、「年中行事絵巻」を模写。

画風は土佐風の細密画法に、鎌倉時代の絵師高階隆兼(「春日権現霊験記絵」の作者)に学んだと見られる構築的な画面構成や濃密な色彩を加味し独自の画風を切り開いた。

享年72歳。

住吉如慶年表

1599年 出生。

1625年 南海坊天海の推挙で、「東照宮縁起絵巻」を制作するため、名目上光則の弟分として関東に下る。

1654年 内裏造営に伴う障壁画制作では、狩野探幽ら狩野派の絵師たち、土佐光起、海北友雪らと共に参加。

1661年 妙法院門跡尭然法親王のもとで剃髪、如慶と号し、法橋さらに法眼に叙せられる。

1662年 後西天皇の勅命により土佐を改め住吉と改め、住吉家を立てる。

1670年 死去。(享年72歳)

住吉如慶代表作

『東照社縁起絵巻』

『東照宮縁起絵巻』

『聖徳太子絵伝』

『伊勢物語絵巻』

『源氏物語画帖』


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