三重県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の彫刻家です。
鹿児島大学に勤務した事から鹿児島との縁ができ、活動拠点を鹿児島に移し、アトリエの隣には中村晋也美術館が建てられました。
そこには県内外のモニュメント作品の原型や、代表作の「ミゼレーレ」シリーズ、奈良薬師寺に奉納した「釈迦十大弟子像」などを常設展示しています。
中村晋也は幼い子供や豊臣秀吉など勇ましい軍人や昔の偉人、そして菩薩像など、幅広い作風で多くの人々を魅了しており、世界的にも注目を浴びている彫刻家です。
鹿児島大学講師として勤務し、フランスへ留学するとアペル・フェノサに師事します。
帰国後は日展を中心に作品を発表していき、数々の賞を受賞します。
その後、文部省在外研究員として1年間フランスへ留学し、再びアペル・フェノサに師事しました。
中村晋也は長年にわたって「神とはなにか」「人間とはなにか」「仏とはなにか」を考え続け制作活動を行っており、作品にもその考えが反映されています。
また、子供の頃に体験した戦争や阪神淡路大震災などを通じて突き動かされた祈りや鎮魂の思いも込めており、精霊や妖精といった架空のものをモチーフにした作品からは優しさを感じ取る事ができます。
日展で文部大臣賞、日本芸術院賞を受賞するなど、彫刻界にその名を刻み続けており、中国湖南省長沙市に日中友好和平の7体の群像を建立、薬師寺大講堂に「釈迦十大弟子」像を奉納、日本体育大学世田谷キャンパスのエントランスホールにブロンズ像を設置するなど日本のみならず世界中に作品が設置・収蔵されています。