中華人民共和国内蒙古自治区(内モンゴル)から採石される石で、主に印材として使われています。
比較的新しく知られるようになった印材ですが、寿山石に代わって生産量が増えてきており、白っぽいものや透明感のあるもの、そして人気の鶏血石など様々な種類の石があります。
巴林石の石質は比較的粘りがあり、力を加えなくても彫りやすい石という事で、女性に向いている印材とされています。
しかし、力強い彫りを求める人には不向きの石で、卓越した技術を発揮するためのテクニシャン向けの印材として知られています。
粗悪なものはパリパリと剥がれるような石質をしており、そういった経験を持つ人は嫌っている事の多い石ですが、見た目も美しいため、篆刻をしてから人にプレゼントする人も多い石です。
巴林石の種類は寿山石と同じく100種類以上あるといわれており、潤沢な外見を持つ巴林石は観賞用として重宝されており、印章の頭部に精緻な彫刻が施される事があり、そういったものは高級品として扱われています。