京都で作られる版木を用いて楮や雁皮を原料にした和紙で製作される紙の事です。
伝統を重んじる京都の職人・唐紙師(かみし)によって作り出されます。
元々は中国から伝わってきた紙で、竹を原料としているため紙質がもろかったことから、和紙の原料を使って本阿弥光悦が王朝時代の紙「からかみ」を作り書道の紙として使用したのが始まりです。
その後、その頑丈な紙は襖(からかみ障子)や屏風につかわれるようになり、様々な図案や文様を版木を用いて漆型押しや金箔、銀箔押し、金銀砂子など様々なものが作りだされました。
京唐紙は揉み紙の技法というものを用いた唐紙が製作されており、上層と下層に違った顔料を塗って、熟練した指の動きで独特の揉み紋様を生み出し小揉み、大揉み、小菊揉み、菱菊揉み、山水揉みなど15種類の名称があります。
はじめは書道の紙として始まった京唐紙ですが、現在では襖紙としての需要が大半を占めています。