岐阜県で製造されている楮、雁皮、三椏、トロロアオイを原料にした和紙で、1985年に伝統的工芸品に認定されています。
7世紀頃に成立していた美濃の国で作られた美濃紙が最も古いものといわれており、今の奈良の正倉院に保存されています。
美濃の国では良質の楮が採れたので、他の産地に比べると見た目の美しさ、丈夫さに優れており、日本だけでなく当時の中国にも高い評価を受けていました。
江戸時代には幕府御用となり、美濃紙の障子紙を納めるなど江戸幕府から手厚い保護を受けるようになりました。
明治に入ると、ウィーンやフィラデルフィアの万国博覧会に美濃紙を出品し、世界でも知られるようになりました。
しかし、最盛期には約5000戸の紙漉きの家がありましたが、現在では約30戸ほどとなってしまい、後継者問題を抱えています。