祭襄・蘇軾・黄庭堅・米ふつ・秦少游などの人々が文墨趣味を盛んに行うようになり、名墨を競って愛好するようになりました。
そんな愛好家たちの要望により誕生したのが宋墨です。
多くの墨匠たちによって様々な作品が作られ、南宋時代の墨匠の戴彦衡は、陶磁の官窯を臨安に設けたように官墨を造ろうという試みましたが、良質の松煤の原料は黄山でなければ伐採できないということで破談になったと記録されています。
また、松煙墨を中心に墨造りが行われていましたが、胡景純によって「桐華墨」が作られ油煙墨が普及するようになりました。
そして、当時の有名な画家・楊邦基によって劉法という墨匠のために墨の製造方法を墨史図として描いたと伝えられています。
そんな宋墨ですが、現存しているものがほとんどないため、「宋墨」といわれても模倣品の可能性が非常に高いといわれています。
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