中国から渡来した紙で紙質はもろいが、墨の吸収がよいので古来より書画用などとして愛用されてきました。
原料は、竹、藁、桑などで、中国・福建省の竹を使用したものは一番唐紙、二番唐紙と呼ばれています。
一番唐紙は繊維が粗くにじみやかすれがでにくく、発墨がよく、黄色味がかった色が特徴の紙で、二番唐紙は繊維が細くなめらかでにじみやでやすく茶色味がかった紙で、紙の全面に牡蠣の殻を粉末状にした胡粉を塗って、その上に雲母の粉末で文様を版木を用いて刷った紙です。
19世紀に入ると、和唐紙とよばれる模造品が作られ、華麗な模様のある厚手の紙として江戸時代には襖専用の紙を「からかみ」、中国の紙を「とうし」と呼んで区別していました。