愛知県豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市などでつくられる筆です。
書道用の他に画筆の面相筆や日本画筆をがあります。
江戸時代後期に、現在の豊橋市にあたる地域を支配していた吉田藩の藩主が京都の職人を御用筆匠(ごようふでしょう)として迎え入れ、下級武士に副業として筆作りをさせたのが始まりといわれています。
明治に入ると芯巻筆を改良した水筆の製法で筆が作られるようになり、豊橋筆の基礎となり、現在もその伝統的技術が受け継がれ、制作を続けています。
約36の工程をすべて職人の手作りで行われおり、一人の職人が一日に作る筆の数は、細筆で50本、太筆で30本といわれています。
生産量は熊野筆に次いで全国で2番目となっていますが、墨の含みが良く、墨はけが遅いので書道家向けとして人気があり、高級筆生産においては、全国で1番目だといわれています。