創業年=1908年
創業者= マックス・バルデベク
創業国=ドイツ
バルダ社は、1908年に旧東ドイツで創設された老舗光学メーカー。
戦前はスプリングカメラを中心に多くのカメラの製作・販売をしていた。しかし、戦後はソ連軍の進駐によって会社が解体され、東ドイツに残った工場で製作されたカメラと1950年に西ドイツで新たにカメラメーカーが設立され、そこで製作されたカメラがある。
「バルデッサ」「バルディネッテ」「コロマチック」などの35mmコンパクトカメラがよく知られている。これらカメラはフォーカスの構造やフィルム巻き上げなどの面で独特の構造している。
1951年に製作された「VEB Belca
Beltica I」 は、バルダ社を母体とする戦後の東ドイツの人民公社 VEB (Volks Eigene
Bertrieb) Belca の製造によるカメラである。元になったカメラは、1938年に発売された「 Balda Jubilette」 であり、機構的にはほとんど同一であるが、ボディレリーズシャッターを装備している。同時代の西ドイツ製カメラ「 Balda Baldinette」 とは兄弟関係と思われるカメラである。VEB
Belca は、1950年台半ばまでは存在していたと思われる。35mm版フォールディングタイプの 「Beltica I」、「Beltica II」、35mm版固定鏡胴タイプの「 Belmira」、ブローニー判の 「Belfoca I」、「Belfoca II」、ステレオカメラの 「Belplasca」 などの名前を、今日見いだすことができる
一方、西ドイツでは、バルダ社の名前・商標が、西ドイツ移転グループに引き継がれた。戦後のバルダ社製カメラ、「バルデッサ」、「バルダマティック」などには、"Balda Dresden" とは記載されておらず、"Balda
Bunde" と、西ドイツ・ノルトラインヴェストファーレン州の街の名前が刻み込まれている。