創業年=1964年
創業国=旧東ドイツ
「ペンタコン」は旧東ドイツに存在したカメラメーカー、およびそのブランドである。
第二次大戦後、ドイツの東西分裂に伴いツァイス・イコンが分裂した際、西ドイツのツァイス・イコンは、東側で旧来のブランドを使用できず、東ドイツのツァイス・イコンは西側で旧来のブランドを使用できなくなった。これに伴い東ドイツのツァイス・イコンの一眼レフカメラのコンタックスは東側では「ペンタプリズムを持つコンタックス」との意から「ペンタコン」ブランドで販売されるようになった。また、コンタックス製造ラインとその西ドイツ向けブランド「ペンタコン」は、
1964年に設立された「ペンタコン」社に移管され、事業を引き継いだ。その後、1990年ドイツ統一に伴い、10月に清算に追い込まれ、シュナイダー・クロイツナッハに吸収された。
120フィルムカメラとしては、「プラクチシックス」、「ペンタコン6」、「エクサクタ66」などのシリーズがある。レンズのカール・ツァイスブランドとして、「フレクトゴン」、「テッサー」、「ゾナー」、「ペンタコン」などが提供されている。
135フィルムカメラでは、M42マウントの「コンタックス」、「ペンタコン」(後にプラクチカに改名)シリーズで発売した。「コンタックス」ブランドで初めて販売したのは、1945年の「コンタックスS」である。ペンタプリズムを採用した量産一眼レフカメラとして世界初で、レンズマウントにはM42マウント、横走り布幕シャッターが採用されている。
「コンタックス」シリーズは1972年に打ち切りとなり、そのブランドは1974年にカーツ・ツァイスとヤシカと提携して市販した「コンタックスRTS」に引き継がれた。