創業年=1919年
創業者=栗林庸二
創業国=日本
ペトリカメラは、かつて存在した日本のカメラメーカー。 社名は新約聖書の「聖ペトロ」から命名された。日本の1960年代の中級カメラを代表するブランドだった。1980年代末にカメラ業界から撤退した。レンズは初期には「オリコール」、後に「ペトリレンズ」のブランドを使用した。
1919年に「栗林写真工業」として設立、日本では小西六写真工業に次いでカメラメーカーとして参入した。第二次世界大戦後は「ペトリカメラ株式会社」として多くのスプリングカメラや一眼レフカメラを世に送り出した。 1960年代には当時高級品だったカメラを庶民にも手が届くように「良い製品を安く」というモットーとして、独特の機構・デザイン・低価格など独創性を追求した。
戦後は120フィルムカメラとして、1948年に単独距離計付きのスプリングカメラ「ペトリー」(6×4.5㎝判)、1953年に連動距離計付きの「ペトリフレックス」(6×6㎝判)などを販売した。135フィルムカメラでは、第一弾としてレンズシャッター式のレンジファインダーカメラ「ペトリ35」を1954年に発売した。これはテッサー型3群4枚のオリコールレンズが搭載されている。その後、「ペトリ7」「ペトリカラー35」など多彩な機種を60年代に送り出している。
一眼レフカメラでは、フォーカルプレーン式、M42マウントの「ペトリペンタ」が1959年に発売された。一眼レフでは「ペトリ」ブランド最初のものである。独自の一軸カムシャフト制御と斜め押しシャッターなど後継機種の構造的特徴を備えている。1980年には最後の機種「ペトリMF-10」が発売された。