創業年=1918年
創業国=スイス
ピニオンは、1918年創業のスイスの精密機器メーカーであり、24×36mm(ライカ)判一眼レフカメラ「アルパ」(Alpa)を1944年から製造した。1983年頃から生産を縮小し、徐々に受注生産に切り替えた。ピニオン社の出荷記録は1989年で終わっているが、その後も残ったパーツで「アルパ11si型」の受注生産を1992年頃まで受けていた。その後ピニオン社は本業であった精密歯車と精密部品の製造に戻った。
1944年に、最初のカメラ「アルパフレックスⅠ型」(ALPA-Reflex, Model)を発表。これは、ウェストレベルファインダーを持つ一眼レフカメラであるが、連動距離計を併せ持つ。1946年には、「アルパフレックスⅡ型」(ALPA-Reflex, ModeⅡ)を発表。距離計連動機構がマウント下に移されカムの影がスクリーンに映らないよう改良されたモデル。途中でシンクロ機構を装備した。ヒット作となり1952年までに4645台が生産された。
1949年には「アルパプリズマフレックス」「Alpa
Prisma Reflex)を発売。 世界初の45度プリズムファインダーを装備する。プリズムファインダー採用の一眼レフカメラとしても、コンタックスS、レクタフレックスに次いで3番目と草創期の製品である。
「アルパ」はジャック・ボゴポルスキー設計として知られるが、1952年発売の「アルパアルネア4型」(Alpa Alnea mod. 4)からはピニオン独自のカメラとなる。アルミダイキャストを採用しレンズマウントを変更する等完全に新設計となった。当初は「アルパアルネア」銘だったが1956年に「アルパレフレックス」に名称変更された。
1960年代になると、名称を「アルパフレックス」から単に「アルパ」に変更。斜め45度ファインダーと決別し、角型のアイレベルファインダーとなった。