創業年=1946年
創業者=Walter Voss
創業国=ドイツ
「フォス」(Voss)は、1950年代に「Diax」と呼ばれた35mmカメラを製造したドイツのカメラメーカーである。「Voss」の商標登録は1945年に行われ、47年に最初のカメラ「Diax」が市販された。同機シリーズは1957年12月まで生産された。
1946年に創業された「Walter Voss
Photokamera」社は、最初は9人のスタッフでスタートした。その後10年の間にスタッフ数は最大で64人となって、ツァイスやフォクトレンダーのような有力カメラメーカーと競争し、世界で10万台に及ぶ「Diax」を販売するまでに成長した。
35mmカメラ「Diax」は全10種類が製造されている。このうち初期の3機種と、廉価版扱いの1機種、それに最後の露出計搭載版(ただし非連動)がレンズ固定で、あとは交換が可能である。マウントは一種のブリーチロックタイプで、距離計連動をボディ側のピンで行うためにこの方法が採られている。シャッターは、主にシンクロコンパーで、セルフコッキング式。
交換式として供給されたレンズは、全部で11種類である。高級品がシュナイダー製で、廉価版がイスコ製(レーク製も1種ある)。テレ側が3種、ワイドが2種、あとは標準レンズである。