創業年=1952年
創業者=中山省三
創業国=日本
パノンカメラ商工は、1952年に中山省三が設立した日本のカメラメーカーである。2005年に廃業した。シャッターをレリーズするとレンズが首を振り、レンズ後方スリットがフィルム直前を走査する方式で露光するパノラマ・カメラを日本で初めて製造し、そのカメラタイプを専業にしていた。
1952年、120フィルム使用の50×112mm判の「パノン」カメラシリーズを発売した。最初はレンズは他社製だったが、1954年には自社ブランドのパノンレンズに変更した。1958年から135フィルムを使用し25×60mm判の「ワイドラックスFV」を皮切りにワイドラックスシリーズに移行した。1987年に120フィルムを使用し50×112mm判の「ワイドラックス1500」発売した。
代表的な120フィルムカメラとして、新聞社や海上保安庁の要請で製作された、水平140°、105°、70°、30°の写真が撮れる「パノンカメラ50A」(1952年)、自社製のレンズ「ラックス」(50mmF2.8)を装着した「ワイドラックス1500」(1987年)がある。また135フィルム使用の「ワイドラックスF8」(1988年)は、焦点が約5mに固定されており、F8まで絞り込むと0.8mから無限遠までのパンフォーカスとなるレンズ「ラックス」(26mmF2.8)を装着している。