創業年=1921年
創業者=ラドルフ・ライドルフ
創業国=ドイツ
ライドルフ社は1921年に、ドイツで顕微鏡のレンズメーカーとして設立され、1948年にカメラも製作することになった。最初のカメラは1949年から50年代にかけての目測式の127フィルムコンパクトカメラで「ライドックス」(Leidox)と35mmカメラ「ロードックス」(Lordox)が作られた。次に1956年にRF式の高級機35mmカメラ「ロードマット」(Lordomat)が製作され、2つのシリーズを作っている。1961年に最後のカメラ「Lordox blitz」を製作し、62年に製作を止めた。
1956年に製作された「ロードマートC35」は、価格は中級機だがスペックは高級機並みである。シャッターこそプロンターの1/300秒までだが、35mmから135mmまでの交換レンズを備え、全レンズ距離計連動である。セレン単独露出計はISO1000までの目盛りが振ってある。
1960年には「ロードマットSLE」が製作された。これは前年の「ロードマットSE」に非連動露出計を搭載した上位機種として登場した。ファインダーは35ミリから135ミリまでの4フレームを有し、パララックス補正も利くようになっている。1眼式距離計連動カメラとしては高性能な部類に入るカメラだった。レンズマウントは、スピゴット式で、標準レンズとしてエナ社からF2,8のロードナー50ミリ、それにF1,9のロードン50ミリが供給されていた。この他にミュンヘンのシャハトから35ミリのトラベター、90ミリと135ミリのトラベナー(銘はロードナー)が用意されており、当時の一般的なレンズ交換式カメラの全スペックを備えていた。