創業年=1923年
創業者=ラバーン・F・ディアドルフ
創業国=米国
「ディアドルフ」(Deardorff & sons Inc. )は、米国のイリノイ州シカゴにかつてあったカメラメーカー名、カメラのブランド名である。
創業者のラバーン・F・ディアドルフ(Laban F. Deardorff)は、1890年代にロチェスター・カメラ・カンパニー に勤め、カメラのデザインをしていた。後にシカゴに移り、カメラの修理店を開いた。1923年から、手作りで木製暗箱型カメラの製造を始めた。大判カメラ「ディアドルフ」は、抜群の堅ろう性を有し、精巧かつ優美に作られており、木製大判カメラの最高峰として現在もプロアマ問わず写真家達に絶賛されている。また、本カメラをコレクションする人もおり、中古相場が下がらない理由の一つになっている。
1988年にシカゴでの生産を終了した。その後、駒村商会等の支援を受け、1992年テネシー州で生産を開始したが1996年に再び製造中止になっている。2011年に再度製造され、4×5in判と8×10in判の各15台が限定生産された。「ベビーディアドルフ」以外のカメラのジャバラは、「ディアドルフ折り」といわれる特殊折りである。
「ディアドルフ」は、「4×5in判」から「16×20in判」に至るまで幅広い多様な大判カメラを製造・販売してきた。そのなかで「ディアドルフ11×14」は、5×7インチ判の約4倍(35mm判の約115倍)に相当する超大判カメラで、大判カメラの中でも特に蛇腹が長く伸びるため、焦点距離の長い望遠レンズにも対応している。
また「ディアドルフ5×7」は、4×5インチ判の約1.7倍(35mm判の約26倍)の描写力を持ちながら、4×5インチ判カメラとほとんど変わらない高い機動性を備えている。レンズ選択の幅も広く、広角系から標準系、望遠系まで、さまざまな画角で撮影でき、横構図と縦構図の切り替えや、自在なアオリ操作で撮影もしやすい。