漆絵は中国の周の時代からあったといわれる天然漆を使った彩色技術の事です。
秦や漢の時代の遺品にも見られます。
一番古いもので、浙江省余姚県河姆渡遺跡(せっこうしょうよようけんかぼといせき)から発掘された朱漆碗は世界で現存する最も古い漆器で7千年以上前のものです。
中国の漆絵は地方流派に分かれています。
主に北京漆絵、福建漆絵、重慶漆絵、江西漆絵、天津漆絵、広州漆絵、南京漆絵と呼ばれています。
さらに技法によって刻漆、堆漆、雕漆、嵌漆、上絵、磨漆などの種類に分けられます。
漆絵は下染め、下絵、漆塗り、上絵、磨きなどいくつもの工程を経て制作されています。
特に漆塗りは何度も塗っては乾かすの繰り返しを行い、最後にワックスをかけてあの素晴らしい光沢を保ちます。
しかし、絵画としての漆絵の歴史は中国では数十年しか経っていません。