中国・江西省出身の中国の画工です。
「珠山八友」という景徳鎮で人気の高かった8人の画工のうちの一人です。
「珠山八友」はそれぞれ、人物の王琦・王大凡、花鳥の程意亭・劉雨岑、魚藻の鄭碧珊、梅花の田鶴仙、山水の汪野亭、松竹の徐仲南と称されていました。
王琦はその「珠山八友」の中でもリーダー的存在であったとされています。
ちなみに珠山というのは景徳鎮の別称として使われている言葉です。
王琦の作品は豪放な筆使いが特徴で、作風は清の画家・黄慎に近い雰囲気を持っています。
17歳の時に景徳鎮に入った王琦は磁塑製作で生計を立てていました。
絵付技師・潘潘陶宇に師事して粉彩人物絵を学ぶと、「陶陶齋」という工作室を持って制作活動にあたります。
その後、劉雨岑とともに「瓷業美術研究社」「月園会」を創立し、定期的に展覧会を開催するなど活躍を見せました。
王琦は人物画に定評のあった人物ですが、山水画や花鳥画にも秀作を見せており、亡くなるまでに間に多くの作品を残しました。