中国・江蘇省宣興出身の陶芸家、茶壺作家です。
自然と生活の中からインスピレーションを受け、時代に合った作品を作り続け、その作品の多くは国内外の美術館で保管されており、身近に感じる茶壺作家として知られています。
宜興紫砂近代復興期の7大名人の一人にその名が挙げられ、同じ宜興紫砂近代復興期の7大名人の一人である呉根雲とは親交が深かったようです。
ちなみに茶壺とは中国茶器の一つで、日本でいう急須と同じ役割を持つ茶器です。
朱可心の出身地である江蘇省宣興は茶壺の生産地として有名で、多くの著名な茶壺作家を生み出してきました。
そういった環境で育った朱可心が陶芸家を志す事は必然の事でした。
14歳で陶芸家の汪生義に師事し、技術を高めた朱可心はその後、宜興陶磁器職業学校で技師・教員を務め、多くの後進の指導育成にあたりました。
教員として活躍する一方で自身の制作活動も精力的に行っており、その作品がシカゴの博覧会で優秀賞を受賞するなど陶芸家としても活躍しています。
中国茶壺作家の重鎮として活躍を続ける朱可心は、当時日本の首相であった田中角栄が中国を訪問した際、作品を献上するなど中国を代表する作家として認められました。
メディアへの露出も多かったので中国のみならず、世界でもコレクターの間ではその名が知られています。