中国・山西省洪洞県出身の書家です。
安徽省の黄山の景勝を描き、筆墨はてきぱきしているのが特徴で、年数を重ねるごとに筆墨は更に豪放さが加えられています。
山水の他には梅、蘭、竹、松等の花卉も描き、自然な筆のはこび、墨の力強さは国内外の書画愛好家に称賛されています。
世界的に有名な董霽堂を祖父にもつ書画の名家に生まれた董寿平は、家に豊富な蔵書があり、青年時代より書画の鑑定学を学んでいました。
中華人民共和国設立後は文具、印章、書画骨董などを販売する「北京栄宝斉」に就職し、山水画の研究を行い、山水、花卉の画法は、宋・元時代の名画家の伝統を学び、書は 二王を学びます。
その後、四川省玉壘関に居を構えると四川省のすばらしい山水の地をくまなく写生して歩き、画風に変化が見られるようになり、南虹芸術専門学校の招きで国画教授として後進の指導にあたりました。
日本との関係も深く、たびたび個展を開催したり、東京藝術大学でも指導を行うなど国際的にも活躍しており、人民大会堂の大広間へ飾る作品を賞賛された事から朝鮮へ訪問し、政府に自身の作品を寄贈するなど国境を越えての活動が目立ちました。