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細見華岳

細見華岳(1922～2012)

昭和から平成時代の染織家であり、
重要無形文化財「綴織」の保持者。

兵庫県に生まれる。本名は細見房雄。

出家は養蚕農家１５歳で西陣の京都波多野錦繍堂に師事。
糸繰りから整経、機栫えなど各種の技法を修得した。

戦時中は招集され、シベリア抑留を経て
1948年に帰国し、翌年1949年に独立。

1963年の日本伝統工芸展会長賞を受賞、以後同展で活躍を続ける。

綴織は、杼を用いて経糸に緯糸を部分的に重ねながら、
つめや櫛を使って紋様を織り込んでいく技法で、
優美な帯や織物が高い評価を得た。

作品は技術的な事はもとより、デザインや色糸使いなどに特徴があり、
線や面による構成と糸の変化で独特の高いセンスの品格がある。

自然風景をモチーフにした抽象的なものだが、
とにかくモダンで、やわらかく上品でありながら光沢のある作品が多い。