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福田喜重

福田喜重
福田喜重(1932~)

昭和後期から平成時代のの刺繍工芸家であり、
重要無形文化財「刺繍」の保持者。

京都府に生まれる。
幼少の頃から京都随一の刺繍の名匠で
父・福田喜三郎氏の仕事を見て育つ。

その後、奢侈禁止令により
「刺繍など贅沢作品を作るのはまかりならん」と
多くの開業者が廃業を余儀なくされ
一時休業に追い込まれた事もあった。

長男である喜重氏は「何とかして親を助けなあかん」
その一心で工業中学を中退して15歳で家業を継ぐ。

さまざまな迷いの中、父であり師匠でもある
喜三郎氏の「家業を守ることもできへん」その一言に、
30歳を前に初めて家業を守るということを真正面から見つめ、
己自身と相向き合うようになる。

それからはひたすら全神経を集中する日々であった。

並々ならぬ色彩への美意識があり技術だけでなく
作品そのものに、現代的なリズム感や清涼感が出なければならない。

文様の配置や構図は、着装した時に
肩の線や立ち姿が綺麗に見えるように考慮された。

密度の高い仕事を追及し、優美な気品を兼ね備えた作品は
日本伝統工芸展等で高い評価を受けた。

福田喜重年表

1932年 京都府に生まれる

1943年 父・喜三郎に師事

1978年 第15回日本伝統工芸染織展で優秀賞を受賞

1978年 第25回日本伝統工芸展工芸会奨励賞を受賞

1980年 第27回日本伝統工芸展工芸会奨励賞を受賞

1992年 京都府指定無形文化財「刺繍」保持者として認定、日本伝統工芸展の監査委員に就任

1997年 重要無形文化財「刺繍」の保持者に認定

2004年 旭日中授章を受章

福田喜重代表作

刺繍訪問着 「雪月花」

刺繍訪問着 「生々去来」

刺繍色留袖 「馨」

刺繍訪問着 「松取方秋津文」

刺繍駒塩瀬名古屋帯 「交」

駒塩瀬名古屋帯 「花七宝文」

繍箔駒塩瀬名古屋帯 「華」

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