川島織物は西陣織の老舗で、着物の帯のブランドとして知られています。
着物の帯以外にも緞帳や祭礼幕、和装小物などの製造販売を行っております。
江戸時代に創業した川島織物はその長い歴史の中で生まれた技法と独自のデザインと表現力で高い品質を守り続け、西陣織のトップクラスとして高い評価を受けています。
現在は神戸のインテリアメーカーと合併し、川島織物セルコンという社名に変更しており、LIXILグループとして主に内装、インテリアにも力を入れています。
そのデザイン性と品質の高さは、多くの着物ファンの心をつかんでおり、「川島の帯」のブランド力は衰えていません。
初代・川島甚兵衞が京都で創業した西陣の老舗である川島織物の帯の実用性はもちろん、美術的価値を追求した帯の制作にも取り組んでおり、本極綿、佐賀錦、螺鈿、綴など名品を生み出してきました。
川島織物の帯の最大の特徴は本袋帯にあり、川島織物では表裏を同時に筒状に織り込む技法によって生地の厚みが均一に織り上げられるため、締め心地の良さに高い評価を得ています。
そして西陣織は古くから分業で行われておりますが、高い品質を目指す川島織物では高い基準を設けた一貫生産を行っています。
そんな川島織物の帯には三本線と軍配の印が入っていますが、帯に仕立てる際に関西と関東では違いがあり、関西ではこの三本線が見えるように、関東では三本線をあえて隠して仕立てる方が多いそうです。
また、1910年から室内装飾の分野に進出しており、明治、昭和の宮殿の内装や歌舞伎座、国立劇場の大劇場などの緞帳を手掛けています。