昭和から平成時代の型紙彫刻師であり、
重要無形文化財「伊勢型紙縞彫」の保持者。
三重県鈴鹿市生まれ。
小学校卒業後、父である房吉に就いて
型紙彫刻、中でも縞彫刻を修業した。
父が亡くなるまでの4年間は
夜間に徒弟学校に通いながら本格的な指導を受けた。
父の死後、17歳で上京し伊藤宗三郎に師事し、
以後18年間にわたって型紙彫刻の道に精進した。
この間1929年には独立している。
型紙製作のなかでもっとも難しい
細い縞模様の型紙をつくる縞彫に研鑽を積み、
縞彫の第一人者とされた。
一寸幅に30本以上の縞筋を彫刻する
高度の優れた技を保持していたと言われている。
1955年、重要無形文化財「伊勢型紙縞彫」の保持者に認定される。