日本の染職家であり、
重要無形文化財「紬縞織・絣織」の保持者。
岐阜県群上群に生まれる。
もともと作家を目指して紬織を始めたわけではなかったが、
20代に青年団運動の育英を通じて紬織を地場産業にと尽力する。
開拓農民の育成に従事し、
1943年頃に羊を飼育してホームスパンを試作した。
家蚕の手紡糸、玉糸にしてインド・アッサム地方の恵利蚕による
蚕糸の導入や飼育法、植物染料、手織、絣、縞帳等の調査を行った。
作品の特色は簡単な縞や格子に絣を組み合わせ、
濃淡暈しの色調を幾何模様風に織り出す。
とくに糸束を染め液に浸け暈し染めを行う
独自の「どぼんこ染」は絵絣などには見られぬ面白さを実現している。
数々の賞を受賞し、1982年に重要無形文化財として認定される。