朝鮮渡来の秦氏が始めたといわれる織物。
応仁の乱で避難していた織手達が西軍の跡地で再開したことに由来し、
以降、この付近で織られるものは全て西陣織と呼ばれるようになる。
日本を代表する織物として世界に名高い西陣織は
美しく染められた色糸を使い、錦織や綴織などの
様々な技法で織り出される。
また、模様は公家の装束や調度に用いられた有職模様や
中国からもたらされた織物を見本に織ったもの、
華麗な趣味から生まれた自由なものなど実に多彩で
それらは類を見ない精妙さで細い糸でしっかりと織られている。
明治時代にジャカード機が導入されると
新しい技法を開発するなど、伝統を守りつつも躍進を続けてきた。