京都府の丹後地方で生産される高級絹織物の総称。
主な生産地は京丹後市、宮津市、与謝群与謝町である。
桃山時代に明(中国)の織工によって伝えられたといわれる
縮緬がさかんに織られるようになったのは江戸時代。
だが丹後は室町時代にすでに精好織で知られていた織物産地であった。
そこに享保年間、西陣から縮緬の技術を持ち帰り、縮緬織が始まる。
縮緬は湿気に弱いが、織作業の時は乾燥を嫌う。
日本海の湿った空気が入り、1年の200日は雨か雪という風土が幸いして
その後、丹後地方は日本一の縮緬産地に発展した。
現在では長年培われた技術を生かして染色を施したり、
新素材の縮緬を開発するなど時代に合った制作に取り組んでいる。