昭和後期から平成時代の染色家であり
無形文化財「友禅」の保持者。
岐阜市生まれ。
1926年、14歳で友禅作家中村勝馬に就いて
友禅、躐染の技法を学ぶ。
1947年、二科展工芸部に初入選し、
1951年には友禅作家として独立した。
1971年から1979年にかけて
東京芸術大学美術学部非常勤講師を務め、後進を指導した。
巧みな糊置きにより、絵際のはっきりとした
力強い線構成による簡明な意匠は、独自に展開されたものである。
日本伝統工芸展の鑑査、審査委員を長年務め
伝統工芸の保存・公開に尽力した功績は誠に大きい。
1977年より日本工芸会が主催してきた
茶屋染帷子の復原事業を指導し、
糸目糊の研究に専念してその成果を示した。
1984年、無形文化財「友禅」の保持者に認定される。