親泊宗雄(おやまどり むねお)は、沖縄三線職人歴50余年の実績のある親泊宗康の息子で、現在、二代目として沖縄県寄宮にて「三味線乃店 親泊宗康」を営んでいます。
父である親泊宗康は、沖縄三線界の皮張りの第一人者で、見習奉公から修行を始めて60年、古くから伝わる技で、材質を生かしながら、一つ一つ真心を込めて丁寧に仕上げる一級の職人です。宗康は、決してジャッキを使わず、昔ながらの楔を一本一本丁寧に打ち込み、時間と手間を惜しまずにゆっくりと皮を伸ばす工法を用いられることで有名です。
こういった皮張りの手法を用いられる職人は日本にも数名しか残っていないと言われています。また、親泊宗雄の父である宗康は、丁寧な皮張りの作業だけでなく、氏の製作する三線の棹も非常に丁寧で美しいと定評があります。
「三味線乃店 親泊宗康」二代目の親泊宗雄は1967年3月5日生まれで、棹の直し、修理、張りの工程の補佐を務めていましたが、今では親泊の名に恥じない棹製作や父譲りの素晴らしい皮張り作業をこなし、親泊宗雄の製作された棹やチーガにも「親泊」の文字を刻めるようにもなりました。
「三味線乃店 親泊宗康」では、跡取りの親泊宗雄も加わり、職人技を伝承しながら見た目や音色のうつくしさを追求し続けています。