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団扇太鼓

団扇太鼓
団扇太鼓
団扇太鼓(うちわだいこ)は、仏教で用いられる法具の太鼓です。日蓮宗や法華宗などで用いられることが多く、法華の太鼓とも呼ばれます。形状は、円形の枠に一枚の革を張って柄をつけたもので、撥で叩いて打ち鳴らします。形が団扇と同じなので団扇太鼓と名が付けられました。
日蓮宗などで信者が題目を唱えるときなどに用いられますが、民俗芸能、盆踊、歌舞伎囃子などに用いられることもあります。

団扇太鼓は、声をあげて唱題するときにドンドンと打ち鳴らすことにより、聴覚的にリズムを整えます。ずいぶん前になりますが、テレビドラマ「スクール・ウオーズ」で、高校ラグビー全国大会決勝戦を前に、監督が選手たちをお寺に連れて行くというシーンがあり、真っ暗な本堂で団扇太鼓を繰り返し叩かせて、最初は音色がバラバラだったのが次第にまとまり、チームの結束力強化に繋がったという場面もありました。

元来、団扇太鼓は法華宗や日蓮宗独特のもので、法華経の信仰が盛んになるに伴い、江戸時代頃に、携帯して街頭でも使用できるように考案されたものといわれています。江戸中期頃になると、団扇太鼓は信行者の必需品となり、かなり普及したと考えられています。団扇太鼓は、当時の世相を描いた絵画などにも登場しています。
最近では、創作太鼓としても用いられ、様々なサイズの団扇太鼓を音階のように並べて演奏に用いる奏者もいるそうです。
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