棒ささらは「すりざさら」とも呼ばれ、発祥は茨城県とされる民族楽器です。
棒ささらは二本の棒を一組として使い、打たずに棒をすって音を発しますが、分類としては打楽器の一種とされています。
ささら竹という竹の一端の先を縦に細かく割ったものを右手に持ち、ノコギリの歯のような刻みをいれた`ささらこ(簓子)`と呼ばれる木を左手に持って、右手のささら竹を動かしてこすり合わせて音をだします。
棒のギザギザと竹をこすり合わせたジャージャーというような音がするそうです。右手に持つ竹は、細い木片を束ねて作られることもあり、用いる素材により音質は変わります。
ささらこは、竹の棒の表面に多数の穴をあけたものを用いる地方もあり、瓢箪にギザギザの刻みをつけたラテン楽器「ギロ」に似ているともいわれています。
棒ささらは茨城県のほか、秋田県下の旧久保田藩領内 佐竹氏の転封により多くのささら芸能が伝わっているそうです。