三板はサンバと読み、本島ではあまり馴染みがありませんが、沖縄では手軽な沖縄楽器として知られています。
長さ約10cm,幅4~5cmの3枚の板の上部を紐でつないで構成される小型の打楽器です。
板には三線の棹の余り木の黒檀や樫など、堅い板片が使われます。
三板は、左手指の間につるして、左手の親指と薬指ではさみ打つ奏法と、右手の5指全部を使って三板の両側からトレモロ風に打つ奏法とを組み合わせるなどして使われます。沖縄の三板は、スペインのカスタネットに匹敵する優れた奏法と表現力をもった軽打楽器と表現する人もいます。
沖縄三板のルーツは、琉球王朝時代のまぼろしの中国音楽「御座楽」や「路地楽」の合奏で用いられた三板はないかと言われています。もともとは中国楽器で「拍板(パァイバン)」と呼ばれていたものが沖縄の地へ伝わり、琉球時代の農民達が音楽隊をみて「持ち運びに便利」と独自で作ったのが三板だそうです。三板は、民謡などに合わせ取り入れるなどして現在に至っており、今日では島唄などの沖縄音楽の軽快なリズムに欠かせない打楽器となっています。
沖縄では3月8日は語呂合わせで「三板の日」となっているそうです。