銅鑼は「どら」と読み、金属性の円盤をひもでつるした打楽器の一種です。
銅鑼は我が国には中国大陸より伝わり、仏寺で法会に使用され、普及しました。現在は,主として法会や茶会において,客の送迎時の合図に用いられています。銅鑼は打ち出す音色のよさや余韻の長さによって価値がきまるとされています。
銅鑼づくりは、蝋を溶かして型をつくり、そこに銅に錫等を加えた銅合金「砂張」を流しこんで鋳出し、金鎚で打って音色をよくするための焼入れを行い、金肌を整えてから着色するという複雑な工程を経て作られます。
また、銅鑼づくりの作業ができるのは、気温の関係で春と夏だけだそうです。銅鑼は青銅、真鍮などのほか、鉄も材料として使われます。銅鑼の使い方は、円盤を枠に吊るして、桴で打ち鳴らします。銅鑼は仏事、茶席のほか、民俗芸能の囃子、歌舞伎下座音楽、出帆の合図[など広く用いられます。銅鑼の広義はゴングを指し、凸形の中国系の銅鑼をタムタム、インドネシアではゴンやボナンなどと呼ばれる銅鑼もあります。
余談になりますが、どら焼きの名は一般に、銅鑼(どら)に形が似ていることからついたという説が有力です。
銅鑼の重要無形文化財保持者・人間国宝には、石川県金沢市出身の魚住安彦(雅号 三代 魚住為楽)がいます。