四つ竹は、よつだけと読み、琉球古典舞踊の小道具として用いられる楽器です。2枚の竹片を一組として、4つの竹片を、左右両手にそれぞれに2枚ずつ組みにして、表と裏をあわせてカチカチと打ち合わせて音をだします。合わせて4枚の竹片を持つことから、四つ竹といいます。
琉球舞踊は、中国から訪れる冊封使をもてなす歓待の儀として築き上げられたもので、現在、沖縄県で継承されている古典舞踊です。この沖縄古典舞踊の名作「女踊り」にも「打ち鳴らし鳴らし、四つ竹を鳴らし....」と四つ竹が登場します。この舞踊は、流麗な動きの中に清廉な美しさをまとった祝儀の踊りで、花笠をかぶった踊り手が、四つ竹をカチカチと打ち鳴らし、艶やかで優美な王朝の美を表現しているそうです。
琉球国中山王府の朝貢使節が江戸幕府へ派遣された「江戸上り」の資料には、「相思竹」「相思板」として四つ竹が登場するそうです。
風雅で喜びを表現する琉球舞踊に欠かせない四つ竹ですが、四つ竹にはゴム製の指貫付のものと、指貫がついていないものとがあります。入門用、練習用としては指貫付四つ竹であればカスタネットのようにして比較的容易に扱うことができます。