ウプサラエクビー Upsala Ekebyを買取ります
スウェーデンのセラミックタイル製造会社として創立したウプサラエクビーは、同じくスウェーデンの陶磁器メーカー・ゲフレを買収し、多くのアーティストやデザイナーを招き、色彩豊かで独特のシェイプが印象的な陶磁器を生み出した事でスウェーデンの陶磁器界に大きな影響を与えました。
モダンデザインに焦点をあてた作品は現在でも多くのコレクターを魅了しており、中古市場でも人気の高い陶磁器として認識されています。
ウプサラエクビーはセラミックタイルを製造していた技術を応用して、陶器、陶磁器の制作に力を入れるようになると、展示会などに参加するようになります。
デザイナー、アンナ・リサ・トンプソンを迎えてから、ウプサラエクビーの陶磁器はデザイン性を増していきました。
アンナ・リサ・トンプソンは伝統的な面影を残しながらモダンデザインに通じる新鮮さを併せ持った作品を生み出し、多くの人々に支持されました。
ここで、波に乗ったウプサラエクビーは陶磁器メーカー・ゲフレを買収し、1979年まではゲフレブランドとして陶磁器を制作していました。
スウェーデンのデザインで忘れる事のできないデザイナーであるビッケ・リンドストランドをアートディレクターとして迎えると、ウプサラエクビーの躍進に大きな実績を残しました。
もちろん、ビッケ・リンドストランドもデザイナーとしていくつかの作品を残しており、美しいラインを持つ陶磁器が生まれました。
後にビッケ・リンドストランドはグラスワークへと移行していき、スウェーデンのガラス作家の巨匠として成功しています。
この他にもロシアのマリ・シムルソンはインターンとして参加しましたが、その実力が買われ、正式にデザイナーとして起用されると、少女や自然をモチーフに、アレゴリックな世界を展開したスタイルでウプサラエクビーの新しい方向性を示しました。
このようにウプサラエクビーは多くのアーティストやデザイナーと共に進化していった陶磁器メーカーで、独特な幾何学模様にハンドペイントの温もりなどスウェーデン陶磁器の基礎ともいえる部分を築き上げ、多くの人々から愛された存在でしたが、現在は消えた古代都市のように忘れ去られ、ただ名前だけを資料中に見つける事ができるような状態となってしまいました。