ゲーベル Goebelはスペインの陶磁器メーカーで、フィギュリンやテーブルウェア、陶板画を中心にグラスなども手掛けているメーカーとして知られています。
中でも世界中に愛好家のクラブが作られるほど人気があるフンメル人形で有名で、スペインのリヤドロと並び世界的に有名な高級陶磁器人形を制作していた事でも知られています。
現在、フンメル人形は売上の低迷で生産終了となってしまい、コレクターの間では高値で取引されているフンメル人形も存在します。
フンメル人形はゲーベルの代名詞でもありますが、ゲーベル設立当初から作られていたわけではなく、フンメル人形を制作していた会社と合併した事で制作されるようになったものでした。
ドイツの尼僧マリーア・イノツェンツィア・フンメルが描いた子供の絵をもとにニーダーバイエルン・マッシングがデザインしたフンメル人形は暖かみを感じ、可愛らしい容姿から価格が高いにも関わらず、人気を博し、飛ぶように売れていきます。
フンメル人形で得たお金は戦後に溢れてしまった孤児を救うための救済資金に充てられ、多くの子供たちを救ってきました。
その後、フンメル人形は生産が終了してしまいますが、「Artis Orbis~世界の芸術品」というグスタフ・クリムト、クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、アルフォンス・ミュシャなどの作品がコレクションとして作られ、原画の持つ写実性と幻想的な雰囲気をそのままに仕上げられており、陶板画はもちろん絵皿として作られています。