リモージュ焼 Limogesを買取ります
リモージュ焼はフランスのリムーザン地域圏にあるリモージュとその周辺で生産される磁器の総称で、1771年を起源の年として現在まで生産が続いています。
白色に薄手の素地が特徴で、素焼きをしてから絵付けを行うのではなく、白い生地に絵付けしてから焼き付けるという手法を用いています。
どのリモージュ焼も落ち着いた上絵が特色とされています。
1768年にサンティリエ=ラ=ペルシュでジャン=バティスト・ダルネにより白い粘土が発見されました。
この粘土をボルドーの薬剤師マルク=イレー・ビラリスが鑑定した結果、磁器製造に必要なカオリンである事が判明し、硬質磁器のリモージュ焼が誕生しました。
その後、18世紀後半にリモージュで最初の陶磁器の制作が行われ、アルトワ伯爵の保護を受けたアルトワ伯爵製陶所が設立されます。
しかし、作品のレパートリーが少なく、経営は行き詰まり、フランス政府に買収されセーブルの一部門となり、「リモージュ王立製陶所」と呼ばれるようになりました。
こうしてセーブルから派遣された装飾師によってリモージュ焼の装飾は多様性を持つようになり、経営も安定していきます。
その後フランス革命の影響で陶磁器は贅沢品とされたため磁器製造が禁止となった事でリモージュはフランス政府から売却されてしまいました。
こうしてしばらくは目立った活躍も見られなかったリモージュですが、ニューヨークからダビド・アビランドが訪れ、リモージュ焼をアメリカに紹介した事で、アメリカ進出を果たす事となり、アビランド製陶所が設立されリモージュは国際的に高い評価を受けるまでとなりました。
現在、リモージュとして市場に出回っている物は19世紀に建てられた小さな窯のものがほとんどで、リモージュ焼はそれぞれの窯名やブランド名の他に「LIMOGES」と刻印されている事が多く、カミュなどのコニャックメーカーの容器の製造を行っている窯も存在します。