スポード Spodeを買取ります。
スポード Spodeはジョサイア・スポードによって創立されたイギリスの陶磁器ブランドで、ロイヤルドルトン、ウェッジウッド、ヘキストと共にイギリスの4大名窯と呼ばれています。
スポードは量販に向いた技法、銅版画転写を開発し、中国磁器で多用されていた白色粘土は当時のイギリスでは入手困難だったため、代用品として牛の骨灰を陶土に混ぜて制作する技法を編み出し、陶器と磁器の両法の長所を持つストーンウェアの開発を行うなど、イギリス陶磁器界に大きな功績を残した事で知られています。
スポードを創立したジョサイア・スポード1世は貧しい家庭に生まれました。
父親が幼い頃に亡くなり、6歳の頃から窯業に従事し、当時イギリスで最も著名だった陶芸家トーマス・ウィルドンに師事していました。
トーマス・ウィルドンの工房にはウェッジウッドの創業者であるジョサイア・ウェッジウッドも弟子の一人として修行に励んでおり、後にジョサイア・ウェジウッドが裕福な家庭の娘と結婚し、トーマス・ウィルドンのパートナーとなった事で、師のもとを離れ、焼物の町のストークオントレントに陶器工場を開設しました。
自分の陶器工場を持ったジョサイア・スポード1世は、銅板転写による下絵付け技法を使ったブルー・パターンの開発、製品化に成功し、これを「ブルーイタリアン」と命名し、スポードを代表するロングセラーのパターンとなりました。
その後、事業を継承した息子のジョサイア・スポード2世は、硬質磁器の材料カオリンの代わりに牛の骨灰を混ぜる研究を重ね、透光性に優れた堅固なボーンチャイナの製品化に成功し、イギリスを代表する陶磁器として認識され、王室御用達の「ロイヤルウォレント」の称号を授かります。
このボーンチャイナは更に改良が加えられ、牛の骨灰を50%も混ぜるファインボーンチャイナが誕生し、スポードの陶磁器は更に白く美しい仕上がりとなりました。
しかし、イギリスの陶磁器産業は2008年の景気後退の影響を受け、スポードも例外ではなく資金繰りが苦しくなり、ポートメリオングループに買収されましたがその名声は残されたまま、現在でも質の高い陶磁器制作を行っています。