【清水卯一】買取作家・取扱い一覧 人間国宝・重要無形文化財保持者

清水卯一

清水卯一
清水卯一(1926~2004)
京都府出身の昭和~平成時代に活躍した日本の陶芸家です。
重要無形文化財「鉄釉陶器」保持者として知られ、鉄釉や柿釉、天目などの鉄釉系技法や蓬莱山の土を活かして、青白磁に近い蓬莱磁・鉄燿といった作品を生み出した事で知られています。
薄く作られた作品が中心で、青磁作品に関しては光を当てると宝石のように輝く亀甲貫入の入ったシャープなフォルムが特徴的です。
 
京都市東山区五条橋に京焼陶磁器卸問屋を営む家に生まれた清水卯一は、幼い頃から陶芸に親しみ育ちました。
11歳の時に父親が病気で亡くなると家業を継ぐために立命館商業学校へ入学しましたが、京都・五条坂という立地から近所には様々な陶芸作家がいた事から作陶に興味を持つようになります。
立命館商業学校を2年で中退した清水卯一は石黒宗麿に師事して通い弟子となり、陶芸の基礎と中国陶磁について学んでいました。
しかし、戦時体制の強化にともない、数か月で石黒宗麿のもとへ通うのを中断する事になり、自宅にろくろ場を設けて作陶を始め、国立陶磁器試験場に伝習生として入所し、日根野作三、水町和三郎らの指導を受けます。
その後は京都市立工業試験場窯業部の助手として働いていましたが、終戦を機に京都市立工業試験場を辞め、自宅に工房を築き、陶芸作家として本格的に活動するようになります。
 
こうして前衛的な陶芸家集団・四耕会、緑陶会、京都陶芸家クラブなどの美術団体の結成に参加し、日展や日本工芸展を中心に作品を発表していきました。
清水卯一は様々な公募展でもっとも多くの受賞歴を持つ作家の一人として現在でも高く評価されており、ブリュッセル万国博覧会でグランプリを受賞すると、海外でもその名は有名になっていきます。
この頃の作品は鉄釉や柿釉、天目などの鉄釉系技法に基づく作品が多く、ろくろ挽きによる端正なフォルムと融合させて独自の世界を築き上げました。
 
滋賀県志賀町の蓬莱山麓へ工房を移転すると念願であった登窯を築き、ガス窯も併設して蓬莱窯と名付け自宅周辺で採集した陶磁器に適した土や釉薬を新たな素材として加え青磁作品に没頭していきます。
ここで生み出された青磁作品は蓬莱磁と名付けられ、土と釉薬の研究を行い、青磁、鉄耀、蓬莱耀、蓬莱磁など次々と意欲的な作品を発表し続けました。

清水卯一年表


1926年 京都府で生まれる
1940年 立命館商業学校を中退して陶芸家・石黒宗麿に師事する
1941年 京都市の国立陶磁器試験所に伝習生として入所する
1943年 京都市立工業試験所窯業部助手となる
1945年 京都市五条坂に築窯する
1949年 京都陶芸クラブ結成に参加する
1955年 日本陶磁協会賞を受賞する
第2回日本伝統工芸展に初出品する
1957年 日本工芸会正会員となる
1958年 第5回日本伝統工芸展で奨励賞を受賞する
1959年 ブリュッセル万国博覧会でグランプリを受賞する
1960年 第7回日本伝統工芸展で日本伝統工芸会総裁賞を受賞する
1962年 第3回プラハ国際陶芸展で金賞を受賞する
第9回日本伝統工芸展で朝日新聞社賞を受賞する
1963年 第9回ワシントン国際陶磁器展で最高賞を受賞する
1964年 日本工芸会理事に就任する
1967年 イスタンブール国際陶芸展でグランプリを受賞する
1970年 滋賀県志賀町の蓬莱山麓に移住する
1977年 日本陶磁協会金賞を受賞する
1979年 日本工芸会常任理事に就任する
1985年 重要無形文化財「鉄釉陶器」保持者に認定される
1986年 紫綬褒章を受章する
1987年 日本工芸会陶芸部会長に就任する
1988年 京都府文化功労賞を受賞する
日本工芸会副理事に就任する
1994年 紺綬褒章を受章する
1998年、京都府文化賞特別功労賞を受賞する
勲四等旭日小綬章を受章する
2004年、大腸がんにより逝去

1926年 京都府で生まれる

1940年 立命館商業学校を中退して陶芸家・石黒宗麿に師事する

1941年 京都市の国立陶磁器試験所に伝習生として入所する

1943年 京都市立工業試験所窯業部助手となる

1945年 京都市五条坂に築窯する

1949年 京都陶芸クラブ結成に参加する

1955年 日本陶磁協会賞を受賞する

00000年第2回日本伝統工芸展に初出品する

1957年 日本工芸会正会員となる

1958年 第5回日本伝統工芸展で奨励賞を受賞する

1959年 ブリュッセル万国博覧会でグランプリを受賞する

1960年 第7回日本伝統工芸展で日本伝統工芸会総裁賞を受賞する

1962年 第3回プラハ国際陶芸展で金賞を受賞する

00000年第9回日本伝統工芸展で朝日新聞社賞を受賞する

1963年 第9回ワシントン国際陶磁器展で最高賞を受賞する

1964年 日本工芸会理事に就任する

1967年 イスタンブール国際陶芸展でグランプリを受賞する

1970年 滋賀県志賀町の蓬莱山麓に移住する

1977年 日本陶磁協会金賞を受賞する

1979年 日本工芸会常任理事に就任する

1985年 重要無形文化財「鉄釉陶器」保持者に認定される

1986年 紫綬褒章を受章する

1987年 日本工芸会陶芸部会長に就任する

1988年 京都府文化功労賞を受賞する

00000年日本工芸会副理事に就任する

1994年 紺綬褒章を受章する

1998年、京都府文化賞特別功労賞を受賞する

00000年勲四等旭日小綬章を受章する

2004年、大腸がんにより逝去


清水卯一代表作

『柿釉深鉢』

『鉄釉大鉢と小鉢』

『柿天目釉大皿・小皿』

『蓬莱赤土彩掛分扁壺「風雪花」』

『蓬莱風雪花入』

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