【吉田美統】買取作家・取扱い一覧 人間国宝・重要無形文化財保持者

吉田美統

吉田美統
吉田美統(1932~)
石川県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の陶芸家です。
九谷焼の伝統技法と釉裏金彩(ゆうりきんさい)技法をベースに、厚箔・薄箔の金箔を使用して遠近感を出し、草花などの自然をモチーフに幾何学文様で全体のバランスを補うように配置する独自の作風を確立した九谷焼の作家で、蝶、鳥、草花を主なモチーフとして、飾皿、花瓶、壺、鉢、筥などを手掛けています。
中でも淡いグラデーションを持ったエメラルドグリーンの釉調に、遠近感のある文様が燦然と浮き立つ作品は国内外で高い評価を得ており、重要無形文化財「釉裏金彩」の保持者として知られています。
 
九谷焼窯元・錦山窯に生まれた吉田美統は本名を稔といいます。
幼い頃から九谷焼に親しみ育ち、高校在学中から九谷焼を代表する技法である赤絵金襴手などの作陶技法を学んでいました。
高校を卒業すると父親が亡くなったため家業の錦山窯3代目として周りの職人たちから技術を教わり作陶に従事するかたわら、武蔵野美術短期大学の特修生として工芸デザインを学びました。
この時に加藤土師萌の釉裏金彩を用いた作品に心が奪われ、自らも釉裏金彩の技法の研究に没頭します。
ただ加藤土師萌の釉裏金彩技術を真似するのではなく、吉田美統自身のオリジナリティあふれる作品を作り上げようと30年以上の月日をかけて釉裏金彩の研究を続けます。
こうして九谷焼伝統の色絵具をかけた素地を本焼きしてそれを地色とし、その上に厚さの異なる2種類の金箔を文様に切り取ったものをバランスよく配置し、仕上げに透明な釉を掛けて焼き上げる、高度な技術と時間を必要とする吉田美統オリジナルの釉裏金彩を築き上げました。
ちなみに仕上げに透明な釉を掛けるのは金本来の色を際立たせる事と、金箔の変色や剥がれを防ぐ3つの役割があります。
 
吉田美統の釉裏金彩作品は多くの作業工程を要し、現在の陶芸技法の中でももっとも難しく手間のかかるもので、窯焚きだけでも1つの作品に対して5回行い、焼成時間の調整を間違えると金箔が溶けて作品に仕上がらなかったり、金箔をひとつひとつ切り取り、糊付けをして丁寧に貼っていく作業を繰り返すため、大量に制作する事ができないそうです。

吉田美統年表


1932年 石川県で生まれる
1951年 家業の錦山窯を継ぎ、3代目となる
1963年 第2回九谷焼新作展で県知事賞を受賞する
1967年 九谷焼新作展で県議会議長賞を受賞する
1970年 日本万国博覧会に石川県より選抜され百人一首大花瓶を出品する
1972年 石川県デザイン展で金沢市長賞を受賞する
1974年 日本伝統工芸展に入選する
1976年 朝日陶芸展で受賞する
1978年 一水会陶芸展で一水会賞を受賞する
1979年 『釉裏金彩鉢』が外務省買い上げ作品に選定される
イタリア・ファエンツァ・コンクー’79に選抜出品する
1980年 第3回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する
朝日陶芸展で受賞する
1982年 第5回伝統九谷焼工芸展で優秀賞、一水会陶芸展で会員優賞を受賞する
1984年 中日国際陶芸展で受賞する
日本伝統工芸展で奨励賞を受賞する
1985年 中日国際陶芸展で受賞する
1989年 第12回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する
1990年 第13回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する
1992年 第15回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する
日本伝統工芸展高松宮記念賞を受賞する
石川県指定無形文化財九谷焼技術保存会技術保持者に認定される
1993年 銀座和光ホールに於いて個展を開催する
ワシントン・スミソニアン研究機構のサックラー美術館に『釉裏金彩鉢』が永久保存となる
1995年 日本陶磁協会賞を受賞する
第42回日本伝統工芸展で鑑査委員をつとめる
1997年 国際色絵陶磁器フェア’97を受賞する
2000年 第47回日本伝統工芸展で鑑査委員をつとめ、保持者賞を受賞する
2001年 紫綬褒章を受章する
国指定重要無形文化財「釉裏金彩」保持者に認定される
北国文化賞、石川県文化功労賞を受賞する
2002年 小松市文化賞を受賞する
2003年 第26回石川テレビ賞を受賞する
2005年 日本伝統工芸展で審査委員をつとめる
2006年 旭日小綬章を受章する

1932年 石川県で生まれる

1951年 家業の錦山窯を継ぎ、3代目となる

1963年 第2回九谷焼新作展で県知事賞を受賞する

1967年 九谷焼新作展で県議会議長賞を受賞する

1970年 日本万国博覧会に石川県より選抜され百人一首大花瓶を出品する

1972年 石川県デザイン展で金沢市長賞を受賞する

1974年 日本伝統工芸展に入選する

1976年 朝日陶芸展で受賞する

1978年 一水会陶芸展で一水会賞を受賞する

1979年 『釉裏金彩鉢』が外務省買い上げ作品に選定される

00000年イタリア・ファエンツァ・コンクー’79に選抜出品する

1980年 第3回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する

00000年朝日陶芸展で受賞する

1982年 第5回伝統九谷焼工芸展で優秀賞、一水会陶芸展で会員優賞を受賞する

1984年 中日国際陶芸展で受賞する

00000年日本伝統工芸展で奨励賞を受賞する

1985年 中日国際陶芸展で受賞する

1989年 第12回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する

1990年 第13回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する

1992年 第15回伝統九谷焼工芸展で優秀賞を受賞する

00000年日本伝統工芸展高松宮記念賞を受賞する

00000年石川県指定無形文化財九谷焼技術保存会技術保持者に認定される

1993年 銀座和光ホールに於いて個展を開催する

00000年ワシントン・スミソニアン研究機構のサックラー美術館に『釉裏金彩鉢』が永久保存となる

1995年 日本陶磁協会賞を受賞する

00000年第42回日本伝統工芸展で鑑査委員をつとめる

1997年 国際色絵陶磁器フェア’97を受賞する

2000年 第47回日本伝統工芸展で鑑査委員をつとめ、保持者賞を受賞する

2001年 紫綬褒章を受章する

00000年国指定重要無形文化財「釉裏金彩」保持者に認定される

00000年北国文化賞、石川県文化功労賞を受賞する

2002年 小松市文化賞を受賞する

2003年 第26回石川テレビ賞を受賞する

2005年 日本伝統工芸展で審査委員をつとめる

2006年 旭日小綬章を受章する


吉田美統代表作


『釉裏金彩椿文』
『釉裏金彩大山蓮花文』
『釉裏金彩牡丹唐草舞蝶大皿』
『金盛花文小筥』

『釉裏金彩椿文』

『釉裏金彩大山蓮花文』

『釉裏金彩牡丹唐草舞蝶大皿』

『金盛花文小筥』


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