小沢賢一は、福島県南会津町で”木工房Puu"という名の工房を営み、もともとはクルミ材の木目を活かした椅子などのオーダーメイド家具を作り続けてきました。現在とても人気がある木のトレーを作る以前には、木の表面をマットな艶が出るように磨き角を丸くしたデザインの食器や、かわいらしい木の人形を作っていました。”Puu”(プー)と読む不思議な工房銘の由来は、フィンランド語で「木」を意味する単語である「puu」という語から付けられたといいます。
小沢賢一がトレー、カッティングボードを作り始めたのは2012年以降となっております。古今東西の工芸作家たちは自ら「ものづくりにおけるこだわり」について語っているインタビューなども多いものですが小沢賢一の場合は「一つ一つをただ手で作る、それだけです」と潔いスタンスです。
小沢賢一のこだわりは、家具やトレーの材料となるクルミの木材を10年間もの間、完全に乾燥させるために寝かせる所から始まっています。乾いていない木材をそのまま加工してしまうと、木の中に含まれる水分の影響から歪みや反り、ひび割れが発生してしまうのです。そのため完璧に乾燥させてから加工し、仕上げにはニスではなく天然成分由来のオイルを塗り、表面をしっとりと仕上げています。そのため、光の角度によって木目の表情が変わり、木特有の光沢がみられます。使用して手洗いし、木に水分が加わると、多少は切りだされた木の部位によって反りが出てくることもありますが、水に長時間浸し過ぎなければ問題はないようです。使い込むと、自然な変化が味となるようです。
でこぼこした表面の木のトレーは、他のどのような木のトレーよりシンプルかつ機能的でつい触りたくなるようなデザインです。
小沢賢一という木工作家の手による木のまな板やカッティングボード、ぬくもりの有る木地のトレーは、イッタラやアラビア、コスタボダのような北欧ブランドの食器とのコーディネートにぴったりで、和食器で人気のある小鹿田焼や粉引、刷毛目のお皿やお茶碗との相性も良く、普段使いや気取らないおもてなしに使いやすいことから人気を博しています。前の段落でご紹介したトレーや小沢賢一の木工品は、"Instagram"という写真を発表しあうスマートフォンアプリのユーザーのうち、お料理の写真を更新することが好きな女性たちの写真発表のシーンでも#(ハッシュタグ)というマークを付けた発信(記入例:#小沢賢一)という目印を介して、話題となっています。
小沢賢一の作品の人気は、場合によっては予約で注文して一年~数年越しで届くというほどで、いわの美術でも買取りが望めるお品物となっております。今後の新作も待たれていることでしょう。
体を動かすことや野山の自然に触れることをこよなく愛している小沢賢一はものづくりのコンセプトとして
と明言をしています。
二つと同じものはないオーダーメイド家具においては40年~50年先の将来に、ヴィンテージ、アンティークとして残る可能性が見込まれることでしょう。小沢賢一の作品の一番の特徴は、裏側や底に本人の名前の刻印は刻まれていないというところにあります。
「一つ一つをただ手で作る、それだけです」という潔さが出ています。
そのため、小沢賢一の作品の特徴である形や彫、厚みの具合を注意深く見ていく必要があります。現代工芸作家、現代工芸の職人に分類される小沢賢一のトレーやカッティングボードは「ヴィンテージ」の条件としてはあまりにも若いですが「一点のみ」でもお値段が付く可能性をもつお問い合わせでもあります。
「小沢賢一のトレー、カッティングボードや、アラビアなどのブランド食器を買ってはみたけれど使っていない」といったこと等があった場合、どのような対処法があるのでしょうか。
もっぱら新品に近い状態が査定に有利なため、お早目のお問い合わせがおすすめです。
好きな方にお譲りする、あるいは買い取りで少しでも現金化するため写真添付のメールでお値段帯を問い合わせるという方法があります。
そこでいわの美術のオンライン査定を試してみるという方法はいかがでしょうか。査定は無料で行っております。お客様が買い取り価格に納得されてからのお取引となりますので、安心してお試しいただけます。
今日のモダンデザインを刷新していく現代の工芸作家の手による日用雑器や、現代美術作家が個展で販売したコレクション向けの小作品では、作品そのものが持つ雰囲気を崩さないことや「作品に対する作家」としてのスタンスの表明を意図し、あるいは作家自身でも無意識のうちに、作家が作品に自らのサインを遺さないというケースや、作品を何番目に作ったかの番号のみが書かれたケースも出てきています。
そうした場合、一番の査定はお客様からのお写真で「品物の見た目をしっかりと拝見する段階」から始まります。「作家本人から直接、~年頃・何年くらい前に百貨店、画廊での個展の際に購入した」「この作品は~年に、~個作られたうちのひとつである」というような作品の「来歴」や「何番目か」といった情報が査定の手がかりになることもあります。査定の際には、ぜひお写真の送信をお願いいたします。